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日本福祉大学健康社会研究センター主催国際シンポジウム 「社会疫学−J-AGESプロジェクトの可能性と課題」を開催
日本福祉大学健康社会研究センター(Center for Well-being and Society、 CWS)は、2011年3月17日(木)に、国際シンポジウム「社会疫学−J-AGESプロジェクトの可能性と課題」を開催しました.
CWSは、「健康の社会的決定要因」を解明する疫学の一分野である社会疫学研究の拠点形成を目指して、2009年に開設されました(文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業).平成22年度から厚生労働科学研究費補助金の指定研究として「介護保険の総合的政策評価ベンチマークシステムの開発」(H22-長寿-指定-008)も始まりました.CWSでは、両者の研究資金を投入して高齢者10万人を対象に、 9大学と国立社会保障・人口問題研究所の研究者が参加する大規模社会疫学的調査プロジェクトJ-AGES(Japan Gerontological Evaluation Study、日本老年学的評価研究)を立ち上げました.
本シンポジウムでは、社会疫学の世界的な第一人者であるハーバード大学公衆衛生大学院のKawachi教授をお招きして、社会疫学とJ-AGESプロジェクトの可能性と課題について探りました.
特別講演(10:00〜11:30)
テーマ「Why behavior interventions often end in failure?」
Ichiro Kawachi(ハーバード大学 公衆衛生大学院)
講演概要
・行動介入の失敗について
・アメリカ人の健康のパラドックス
・2つの認知システムについて
・Affect heuristicについて
・認知と感情の違いについて
・食事の提供方法における文化の違いについて
シンポジウム(11:30〜14:30)
報告1 「相対的剥奪と死因別死亡」
Relative deprivation and all-cause、 cancer、 and cardiovascular deaths in Japanese older adults: 2003-2007 AGES cohort
近藤尚己(山梨大学大学院 医学工学総合研究部)
・所得格差と不健康とをつなぐ個人経路
・先行研究紹介
・分析結果と考察
報告2 「Physical and mental health、 social relationships、 social capital、 and happiness
among Japanese older adults」
今井久(山梨学院大学大学院 社会科学研究科)
・健康と幸福度について
・幸福度が高くなる要因(男性・女性)
・考察
報告3 「日本の高齢者のBMIと総死亡・死因別死亡との関連:AGESコホート」
Relations between BMI and total and cause specific mortality in Japan: AGES cohort
中出美代(東海学園大学 人間健康学部)
・BMIと死亡着目の背景
・BMI分類別の総死亡について
・BMI分類別の死因別死亡について
・まとめ
報告4 「地域在住高齢者のスポーツ組織への参加が要介護状態発生に及ぼす影響」
Individual versus organizational participation in sports as predictors of long-term care in older Japanese
金森 悟(順天堂大学 医療看護学部)
・分析について
・ベースライン特性
・社会的サポートネットワーク等
・要介護認定発生のリスク
・運動頻度との関連
全体討論(14:30〜15:00)
開催概要
日時 2011年3月17日(木)
10:00〜15:00
会場:日本福祉大学名古屋キャンパス8階ホール
主催:日本福祉大学健康社会研究センター